名古屋 ビリヤード場 年中無休


ここでは、ビリヤードのルールについて、簡単に説明します。
これでほぼ十分だと思いますが、もっと詳しく知りたい方は、Web上を探してみてくださいね。
また気が向いたら、マナーや基本的な技術について書きますので、お楽しみに。




1.テーブルの種類
2.ゲームの種類 キャロム
ポケット ファールについて
Tナインボール
Uローテーション
Vエイトボール
Wボーラード
X ワン・ポケットゲーム



(注) このページに間違いを発見した方は掲示板まで!



1.テーブルの種類
テーブルには、大きく分けて「キャロム」 「ポケット」の2つの種類があります。
「ポケット」とは、その名の通り、4角とセンター2つ、計6個の穴が開いているテーブルです。 普段、お店で目にするものは、ほとんどこちらでしょう。

逆に「キャロム」は、穴の開いていないテーブルです。
クッションの内径が、2845mm(112インチ)・1422mm(56インチ)の大台と、2540mm(100インチ)・1270mm(50インチ)の中台があります。
ポケットテーブルは中台と同じ大きさです。
現在キャロムの代表的なゲームである「スリークッション」は大台を使用します。
もともと日本では、映画「ハスラー2」が 流行るまでは一般にビリヤードと言うと、この中台を使って行う「四ッ球」 という競技を指していたようです。

当店も創業以来36年「四ッ球」の愛好者の方に御ひいきにして頂きましたが平成15年6月をもって終了しました。

平成19年6月4日、愛好者の方のご要望にお答えして四ッ球台が復活しました
2.ゲームの種類
キャロム
主に行われているのは、「スリークッション」です。アジア競技大会のビリヤード種目にもポケットのゲームと共に採用されています。
(2006年ドーハ大会で男子エイトボールシングルスの川端選手と男子スリークッションシングルスの梅田選手が金メダルを獲得しました。)

他に「四ッ球」「フリー」「バンド」「カードル」「アーティスティック」があります。

今ではあまり見かけることがなくなった「四ッ球」ですが、当店の四ッ球復活を機に簡単にルールの説明をします。

  四ッ球

白1個、黄1個、赤2個の4個のボールを使用し、予め定められた手球(白または黄)を撞き、手球が他の2つの球に当たると得点になります。(ワンショット1点)
得点した場合は、同じプレーヤーが続けて競技することができ、得点できない場合又はファールとみなされたときは、相手プレーヤーと交代します。
予め定められた得点に先に達することを競うので、ハンディが付けやすいゲームです。
以前は赤と白(又は黄)に当たると1点、赤と赤に当たると3点、自分の手球以外の3個に当たると5点というルールだったので、ローカルルールでその方法をとる場合もあります
ポケット
それでは、ポケットで行われるゲームについて説明します。
主に行われているのは、

   Tナインボール
   Uローテーション
   Vエイトボール
   Wボーラード

この4つぐらいでしょうか。
他にも、例えば「14-1」なんていう渋ーいゲームもあって、ルールはややこしいので説明しませんが、 昔は桜ビリヤードでも時々見かけました。ナインボールなどと違い、強く撞くことが殆どないので、 すごく上手い人達が、たくさんのボールを使ってなにやら静かに撞いているなと思ったら、このゲームかもしれませんね。
ちなみに、映画「ハスラー2」のファースト・エディは、昔この競技の名手だったという設定でした(原作本だけ?)。

   Xワン・ポケットゲーム (2007,12追記しました)

では、これから5つのゲームについてそれぞれ簡単に説明していきますが、その前に ポケットゲーム共通のファールを書いておきます。ただし、ファールした後どうするかは、 各ゲームによって違うので注意してください。
ポケットゲーム共通のファール
1. 手球がポケットに落ちた(スクラッチ)
2. 球がテーブルから飛び出した
3. テーブル上の球に触った(服・手・キューのタップ以外の部分など、何でも)
. 両足を地面から離して撞いた
5. 2度撞き(プッシュショットはOKの場合が多い)

その他にも、ミスキュー(撞き損なって手球がジャンプした場合。 先角の部分がボールに当たるので、明らかに変な音がする)や、ノークッション (手球が的球に当たってから、最低1つ以上のボールがクッションに当たるかポケットに入るかしなければならない) などのファールがありますが、これはハウスルール(そのお店のルール)によって 違うこともあるので、事前に確認して下さい。
またプッシュショットのルールも、大会に出る時などは、同じく事前確認をした方が良いでしょう。
仲間内で撞く時は、あらかじめ決めておけばOKです。

Tナインボール
今最もメジャーなゲームは、多分ナインボールでしょう。
その理由は、ルールが簡単、運に支配される部分が大きい(初心者の場合は特に)、 どんなレベルの人でも楽しめる、といったところでしょうか。

実はナインボールには、いくつかのルール(というかゲーム方法)があって、 それぞれ特徴があって面白いんですが、ここでは最も一般的な USナイン(テキサスルール)について説明します。他のゲーム(Japanナイン、5-9など)については、 ちょっとややこしいので、詳しい人に聞いてくださいね。
   
まずボールは、(手球)と から までを使います。
を撞いて、テーブル上にある最も小さい 数字の球に最初に当てます。
1つでもボールが落ちれば、続けて撞くことができます。
そして最終的に、を落とした人の勝ちとなります。
ファールをした場合、手球フリー(どこに置いてもよい)で次の人が 撞くことができます(その際、ポケットに落ちたり、テーブルから飛び出したりした球はそのまま。 の場合のみ、 フットスポットに戻す)。
また、3回連続してファールをすると「スリーファール」といって、 そのセットは負けになるルールを採用する事が多いようです(ただしこの場合、2回ファールをした時に 「ツーファール」とコールをしなければなりません)。
ファールは、上に書いたポケット共通のファールに加え、手球が、的球(最小数字ボール)に当たる前に 他の球に触れた場合もファールとなります。


どうです?簡単でしょう。
この「最初に的球に当てる」というのがミソで、言いかえれば「最初に的球に当たりさえすれば、 その後は知ったこっちゃない」ということです。

例えば的球がだったとします。
(手球)が、 に当たった後偶然 にも当たり、そのまま がポケットに落ちたら、それで勝ちになります。
もちろん、同じようにに当たって がポケットした場合にも、その人の勝ちになります。
この偶然が、ナインボールの魅力の1つなんでしょうね。

ちなみに、前者をキャノン・ショット(キャノン)、後者を コンビネーション・ショット(コンビ)と呼び、中・上級者になると、 狙って行うこともよくあります。的球以外のボールが、ポケットのすぐ近くにある場合には、 的球をポケットに入れるよりも簡単ですしね。
ただし、その後の球の配置が難しくなるので、中・上級者の場合は、必要な時以外は狙わないようです (は別ですが)。

最後にブレイクについて説明しておきます。
は、ヘッドライン より手前ならどこに置いても構いません。よく、ヘッドスポット(真ん中)に置かないといけないと勘違い している方もいますが、そんなことはありません。
一般には、ヘッドライン上の一番端っこ(クッション近く)から撞く事が多いようで、ラシャの古いテーブルでは、 そこからフットスポットに向かって白い線ができているのをよく見かけます。

ラックは、を頭に、菱形に組みます。
残りのボールの位置は、正式には右図の配置でなければいけないようなのですが、最低限 だけあわせて、 残りは適当に並べる事が多いようです。
ちなみに私達のルールでは、外側の ボールの位置だけ決めてます。

普段は、敗者がラックを立て、勝者がブレークをすることになるので、上手い人と撞いていると ラック上手になれます(^-^)。この状態を仲間内では「ラックマシーン」と呼ぶんですが、とっても悔しいものです。
でも実は、これも大事な時間なのです。上手い人の撞き方・撞点・球の動きを見て、一生懸命勉強しましょう。
またラックのたて方1つとっても、上手い人にブレイクしてもらうと、成功・失敗が良くわかります (球の散り方、音に注意しましょう)。本当に上手い人達になると、ラックの上手・下手が、勝敗を分ける こともあるそうです。

以上、ナインボールの説明でした。
蛇足ですが、3人や4人でも、それなりに楽しめるのも魅力の1つです。


Uローテーション
これもよくやるゲームですね。
ただし、ナインボールに比べて、ちょっとルールが複雑になります。

ボールは、(手球)と から までの全てのボールを使います。
的球は最小数字のボールで、1つ以上のボールが落ちれば続けて撞くことができるという点も、ナインボールと同じです。
ファールもほぼ同じですが、ファール後の処理は大きく違い、(1)そのまま撞く、(2)的球をフットスポット へ移す(手球はそのまま)、(3)手球をヘッドライン内へ移す、のどれかを選択します。
ちょっとややこしいですね。

しかし、最も違うのはその勝敗の決し方で、から までの総合得点で競います。
は1点、 は2点といって、 は15点という具合に、 落としたボールの点数を足していき、より多くの点数を取った人の勝ちとなります (ハンデをつける場合には、この点数に差をつける)。

他にも、ラック時のボールの配置が面倒だったり、少しとっつきにくい面があるので、 あまり初心者向きではないかもしれませんね。
でも、ナインボールに比べて運の支配する割合はずっと低いですし、テーブル上にボールがたくさんあって、 いろいろと困難な場面にぶち当たりやすいので、上達するにはもってこいのゲームです。

愛知県では昔から盛んで、当然レベルも高く、強者がたくさんいるようです。


Vエイトボール
ナインボール同様に、メジャーなゲームです。
特にポケットの本場アメリカや、フィリピンなどでは、ファンが多いそうです。

ただしこのエイトボール、注意しなければならないのは、お店や人によってルールが細かく違うこと。
試合の時や、知らない人と撞く時には、必ずルールを確認しましょう。

ボールは、(手球)と から までの全てのボールを使います。
ここから先がちょっとかわってるので、注意してください。
まず、以外のボールを、 を中心にして、 ローボール(以下)ハイボール(以上) とに分けます。2人のプレイヤーは、それぞれロー・ハイいずれかを選択し(選択方法は後述)、 自分の選択した方のボール(計7個)を全て落とした後に、 を落とすと勝ちになります。
当てる順番、落とす順番に特に制限はなく、例えばローボールを選択した人は、いきなり を落としてもかまいません。 つまり、自分のボールは全て的球になります。
自分のボールを落とすと、続けて撞く事ができます。
相手のボールを落とした時は、落ちたボールはそのままで、相手に順番が移ります。

ファールは、他のポケットゲームと同じで、ファール後はナインボール同様、手球フリーとなります (ローテーションと同じルールの場合もあり)。

そして最大の特徴として、 に関して非常に厳しい制限があります。
 
1. 最後に を落とす時は、撞く前にポケットを指定しなければならない(コールショット)
(注)全てのボールをコールショットとするルールもありますが、初心者には厳しいかも?
2. 以下の全ての場合、即刻そのプレイヤーの負けとなる
1.自分のボールを全て落とす前に、 を落とした場合
2.が、自分のボールに当たる前に に当たった場合
3.ブレイク以外で、が テーブル外に飛び出した場合
4.的球がの状態でのファール
5.が、コールしていないポケットに入った場合

どうです、厳しいでしょう。
ちょうど私ぐらいの、お下手なプレイヤー同士でエイトをやっていると、このルールのためにとんでもない 大逆転が起きたりして、それはそれで楽しいのですが、はまった側はすごくブルーになるルールです。

さて、残るは「自分のボール」の決め方ですね。
このゲーム、自分のボールさえ決まればあとは簡単なんですが、実はそこまでが凄く複雑です。 特にブレイクに関しては、非常に細かく決められていて、それに加えてハウスルールなんかもあったりするので、 ここでは細かく説明しません。
興味のある方は、「エイトボール、ルール」などのキーワードで検索してみてください。たくさん出てきます。
でも多分一番良いのは、お店に行って聞くこと。桜のマスターはとても親切に教えてくれますよ。

というわけで、基本的な事だけ説明します。
ブレイクをした人は、1つでもボールが落ちれば続けて撞く事ができるのは、他のゲームと同じです。 しかし撞く前に、ハイ・ローどちらを選択するかを決めなければなりません(ノーコールルールでは、 コールする必要はない)。普通に考えれば、ブレイクで落ちた側を取ったほうが有利な気がしますが、 場合によっては反対を選んだほうが有利な事もあるので、それは撞く人の自由です。そしてそのボールが、 合法的にポケットに落ちた時、初めて2人へのボールの振り分けが決まります。
ブレイクで1つも落ちなかった場合には、相手に順番が移り、もちろん選択権も移ります。 また、ブレイク後にボールが合法的に落ちなかった場合にも、相手に順番が(と同時に選択権も)移ります。
とにかく、最初にブレイク以外で合法的にロー・ハイいずれかのボールが落ちた時、初めてボールの 振り分けが決まると覚えておきましょう(ボールは落ちたが合法的ではない例を挙げておくと、 ハイ→ローのコンビでローボールが落ちた。手球がローボールに最初に当たった後、 キャノンでハイボールが落ちた。などです)。

この、振り分けが決まる前の状態を、「オープンテーブル」と呼び、 当然の事ながら、手球がハイ・ローいずれに当たっても、ファールとはなりません。 さらにこの時だけは、手球が直接に 当たってもファールにはなりません。

以上です。これでわかりましたでしょうか。
とにかくこのエイトボール、ゲーム自体はすごくとっつきやすいんですが、ルールがちょっと複雑です。 実は私も、あまりやった事がないので、知らない部分もあります。

桜のマスターや常連さんにお願いして、いっしょにゲームをするか、ゲームをしているところを見せてもらって、 きちんと体で覚える事をオススメします。
上手い人のエイトボールは、ナインボールを見るより面白いんじゃないかと思う時もあり、 見るのもプレーするのも、イチオシのゲームです。


Wボーラード  
最後は、ボーラードですね。
これはその名の通り「ボーリング」と「ビリヤード」がくっついたゲームです。
これまでに紹介した3つと違い、基本的には1人でやる競技で、「他のゲームのための練習」 という意味合いも強い、変り種です。

まずボールは、(手球)と から の10個を使い、 それをちょうどボーリングのピンと同じように並べます(配置は全くこだわらない)。
そしてブレイクしたら、ボーリングで言う1投目の始まりです。 を当てる順番、落とす順番に決まりはなく、 落としやすいボールから狙っていきます。
ただし、ショットは全てコールショット(落とすボールとポケットを指定)で、 ボールがコール通りに落ちなければ、1投目は終了です(コールしたのと違うポケットに落ちた場合には、 そのボールはフットスポットに戻す)。
そのままの状態で2投目に入り、2投目も失敗すると、1フレームが終了となり、またラックを立てなおします。
1投目でスクラッチをした場合は、手球をヘッドライン内へ移し、2投目を撞きます (ボーラードでは、手球フリーという状態はありえない)。
採点表は、ボーリングと同じものを使い(桜では、そのためのノートとペンが、各テーブルに置いてあります)、 スコアのつけ方も全く同じです(最近は、ボーリング場が全てコンピュータ化され、得点のつけ方を知らない 方も多いと思いますが、ここでは解説をしません。桜のノートのスコア表を見れば、すぐわかりますし、 周りの上手い人に聞けば、ちゃんと教えてくれますよ)。
そして10フレーム終了時のスコアで、その人の実力が分かります。

一般には、まだまだ知名度が低いようですが、実力が恐ろしいほどはっきりと数字に表れるため、 ハウストーナメントで、ハンデの基準として使われたりします。
そして実は、日本のプロテストは、このボーラードで行われてるんですよ。

ナインボールしかやった事がない人が初めてチャレンジすると、予想以上にスコアが出なくて、 びっくりするかもしれません。
そこで、私が思う、最低限のコツみたいなものを書いておきます。
まずブレイクは、ヘッドスポット近くに手球を置いて、 力いっぱい撞かない事。ブレイク後は、 がテーブルの真ん中にあって、 全ての的球がお互いにくっつくことなく、きれいに散らばっているのが理想です。 強く撞く必要は全くありませんので、その代わりに、撞点と方向に気をつけて撞いてください。 これに失敗すると、手球を上手くコントロールできず、スクラッチの可能性も増えてしまいます。
「これじゃ弱すぎるよ」というくらい、弱く突きましょう。
それから、ラックは(この競技に限り、自分でラックを立てます)、ボールとボールの間に隙間が できないように(特に前の3個)立てましょう。そうしないと、きちんと球が散ってくれません。

それともう1つ。常にストライク(あるいはスペア)を取るつもりで、狙う順番を考えましょう。
ボーリングをやっていると分かるのですが、ストライクやスペアがなければ、絶対に高得点は出ません。 それに加えボーラードの場合には、取り切る順番を考える事が、ナインやエイトでの取り切りに直結します。
ボーラードをやる時は、全てのフレームでストライクを目指して頑張りましょう。

以上です。

X ワン・ポケットゲーム(One Pocket Game)
 このゲームはトップクラス・レベルのプレーヤーが堪能できるゲームです。特にバンク・ショット、手球の極端なスピン、セフティ・プレーにかなりのテクニックが要求されます。アメリカではプール(Pool=ポケット・ビリヤード)に経験豊富な中年層に人気があり楽しまれています。9ボール・ゲームのトップ・プレーヤーでさえ、このゲームに熟練したものには勝てないものです。


◆ゲームの目的(Game)

 2人、もしくは2組(ダブル)でプレーします。15個のボールと手球を使用して行い、8個を指定のポケットに落としたプレーヤーが勝ちとなります。得点が認められるポケットは、フット・レール側の2つのポケットに限られています。
   

◆ラックの方法(Racking)

 15個のボールを、三角形にフット・スポットを頂点としてラックします。ボールの位置は規定されていません。


◆ブレイク・ショット(Break Shot)

 ブレイクはバンキングの勝者に選択権があり、先攻するのが通例です。以後のブレイクは交代します。ブレイク・ショットでボールがポケットされるか、あるいは1個以上がクッションに当たらねばなりません。手球はクッションに当たらなくても構いません。


◆スコア(Scoring)

 指定のポケットに落ちたボールに対して1点となり、8個をポケットすれば、ゲームは終わります。予め定められたゲーム数、もしくはセット数にて行います。


◆プレー(Play)

 ポケットするボールは番号に関係なく、どのボールを狙っても構いません。また、ショットをコールする必要はありません。
 ポケットの選択はブレイク・ショットするプレーヤーにより決定されます。キッチンの右側からブレイクすれば、そのプレーヤーの指定するポケットはフット・レール側の左のコーナー・ポケットに、自動的に決まることになります。
 ボールをポケットしたときに、ほかのボールが相手のポケットに入れば、そのボ−ルは相手の得点とされますが、プレーは続行できます。
 ほかの4つのポケットに落ちたボールは、それが故意であれ、偶然であれ得点にはならず、スポットし、イニングは交代になります(減点にならない)。しかし、指定のポケットにボールが落ちて、同時にこのようなことがあれば、プレーは続けられ、そしてイニングが終わったときに、指定ポケット以外に落ちたボールをスポットします。


◆ファウル・プレー(Foul play)

 共通ファウル・ルールに該当するプレーや、合法的ショットの条件に適合しなければ、プレーはファウルです。手球のスクラッチや、飛び出しの場合は相手プレーヤーが手球をキッチンに置きます。ボールの飛び出しはスポットに、その他ファウルも手球とボールの位置はそのままです。
 プレーヤーがファウルをすれば、すでに落としたボールを1個スポットに戻します。またファウルでポケットしたボールは得点に計算されず、スポットします。この場合は2個のボールがスポットされることになります。指定のポケットにボールを落とし、同時に相手ポケットにもボールが落ちて、そして手球がスクラッチ、もしくは飛び出しの場合は、相手のボールに対しても得点されません。ただし、ショットが手球のスクラッチ、もしくは飛び出し以外のファウルの場合は、相手に得点されます。たとえ、ボールが相手ポケットのみに落ちた場合も同様です。
 もし、相手プレーやが既に7個をポケットしているときに、前述のようなことが起これば、その時点でゲームを失います。
 プレー中、ボールをスポットするケースが起こっても、必ずイニングを終了したときにスポットします。
 3回連続のファウルはゲームを失います。


アドヴァイスポイント

 このゲームは攻撃プレーをしながら、常に守備をも考えてプレーすることが必要です。手球のスピンの活用とスピード・コントロールがショットに必要となります。展開が有利になってくると、ポケットの機会を持ちながらセフティ・プレーにもなり、そうでなければ、常にセフティ・ショットのみで、得点のチャンスはありません。1ゲームが5分で終わるときもあれば、1時間以上かかることもあります。一度ゲームにトライしてみましょう。

                         藤間一男 著 『ビリヤード大全』より抜粋 
   


         

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